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クロスカントリー

クロスカントリーは、整備されたトラックではなく整地されていない野外のフィールドを利用して行われるスポーツの名称として定着しています。「クロスカントリー」を冠する中でも最も有名なのは、クロスカントリースキーではないでしょうか。ここでは特にクロスカントリースキーについて紹介していきます!

クロスカントリーとはどんなスポーツなのか

クロスカントリー(cross country)とは、英語で「山野を横断する」という意味を持つ言葉で、その名の通り整備されていない山や起伏のある野原などをフィールドとして行われるスポーツです。その為、陸上競技やカーレースなどにもクロスカントリー競技が存在しています。

クロスカントリースキーとは?

クロスカントリースキーはノルディックスキーに属する競技種目で、ゲレンデではなく山林の間を縫うように駆け巡る競技となっています。大会で行われる場合は、規定された距離に応じたコースが決められており、コースに沿って滑走しゴールまでのタイムを競い合います。

クロスカントリースキーにおける滑走法

クロスカントリースキーでは、ルール上決められた滑走法でコース内を滑ることになっています。

クラシカル走法

クラシカル走法は、クロスカントリースキーにおける基本的な滑走法です。スキー板を左右並行に揃え、右足と左手、左足と右手と交互に手足を前方に動かして前進していきます。クラシカル走法に使用されるスキー板には摩擦を強くするためのワックスや毛皮などを貼り付けて、後方に滑らないようにする工夫が施されることがほとんどです。

スケーティング走法

スケーティング走法は、ルールでフリー走法と規定されている際に行えるクロスカントリースキーの滑走法です。スケーティング走法はスキー板を逆ハの字に開き、両手のストックで漕ぐようにして字面を後ろに蹴りながら進んでいくのです。スケーティング走法は手と足の力をフルに使って滑るので、クラシカル走法よりも速く滑れるのです。

滑走法の違いにあるものとは?

クロスカントリースキーにおける二つの滑走法は、カーレースにおけるエンジン排気量のような規定として機能しています。クラシカル走法のみと規定されている大会でスケーティング走法を使うのは、200ccマシンのレースに倍の排気量400ccマシンで参加するのと同じことなのです。

クロスカントリースキーで使用する用具

クロスカントリースキーでは、同じくノルディックスキーに属するスキージャンプと同じく、踵を持ち上げることが出来るピンディングが使用されます。これは、アルペンスキーと違ってクロスカントリースキーは傾斜によって生まれる運動エネルギーで滑らないので、歩行する時のように踵を上げてつま先を持ち上げる動きで前進するための工夫になっています。スキージャンプの場合、風の抵抗を弱めるために足に対して一定の角度を保つようにする必要があるため、踵が持ち上がるピンディングを使用しています。

クロスカントリースキーの魅力とは?

クロスカントリースキーの最大の魅力は、自然にあります。刻々と変化する天候や風景は、代わり映えのしないゲレンデを滑るアルペンスキーには無いものです。また、自然の中を駆け巡ることで、森林浴と同じリフレッシュ効果を得ることが出来ます。

オリエンテーリングとしてのクロスカントリースキー

また、クロスカントリースキーは冬のオリエンテーリングとして行われることがあります。オリエンテーリングは、一般的には「ピクニックやハイキングの延長線上にあるレジャー」と考えられていますが、実際はハードなフィールドスポーツなのです。

オリエンテーリングとは?

オリエンテーリングは、スタート地点からゴール地点の間にある「コントロール」と呼ばれる通過点を全て通過してゴールするまでのタイムを競うスポーツです。コントロールはどのような順番で通過しても構いません。オリエンテーリングでは、地図を正しく読み取る力や最短ルートを見つけ出す洞察力、コースを走破する体力が要求されます。

スキーオリエンテーリングの魅力

クロスカントリースキーを使うスキーオリエンテーリングの場合、移動速度などは通常のオリエンテーリングを凌ぎますが、スキーオリエンテーリングにしかない難しさが存在しています。それは、選択したルートの幅です。スキーオリエンテーリングの場合、クラシカル走法とスケーティング走法の限定はないものの、スケーティング走法では通れない幅のルートが出てくるのです。距離的には最短のように見えてもスケーティング走法で通れないルートを通ってしまうと、遠回りでも道幅の広いルートを選んだチームにタイムで負けてしまうこともしばしばです。こういった難しさがスキーオリエンテーリングの魅力でもあるのです。